imolog

感じた事や楽しかった事を書いていきます。

2020.02.20 便秘

 

便秘は恐ろしい。

 

食べた量と同じ量が出ない事がこんなにも恐ろしい事だとは想像もしていなかった。私は今、人間の機能の一つが奪われた状態にある。これは自己の損失と言っても過言ではない。失恋した時に味わう"愛するという機能の欠損感"によく似ている。爪を切る時の寂しさや、ひげを剃るときの虚しさにも僅かながら似ている。便秘とは自己の損失である。

 

損失するだけならまだいい。排泄という機能を失う寂しさや遣る瀬無さだけであればまだ耐える事ができる。私は失恋の痛みにも涙を流しながら耐えることができた。しかし、排泄がうまく行えないと体には便がたまることになる。失う辛さも辛いが、溜まり続けて行き詰まる事も同じように辛い。元彼を失った痛みと便秘の不快感を天秤にかけていいものか甚だ疑問ではあるが、人生でトップクラスにキツい。

 

満腹時以外の腹部膨満感は私の身体の中に便が溜まっていることをありありと私に伝えてくる。人間は糞袋であるという真実を伝えてくる。私は便秘によって不浄随観の悟りを開くのであった。人体は美しくなどない。

 

人は死ぬ時、段々と機能が失われていく。聞こえなくなって、歩けなくなって、排泄できなくなって、食べれなくなって、見えなくなって、そうして死ぬ。人の死とは人間としての機能が失われた時に完成する。便秘の私は生きている人間より少しだけ死体に近い。これが死の一部であるならなんと恐ろしいのか。しかし、機能の損失の寄せ集めが死ならばそこまでおそるるに足らないとも同時に思う。私の中には相反する感覚が矛盾なく同居する。

 

うんちしたい。。